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学生ケーザイレポート(2017年度)

18/03/31

生物多様性保全活動の持続可能性研究

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 私たちは環境の保全と人のくらしの豊かさを両立するという観点から、IPM技術について研究をしました。IPMとは農作物に有害な病害虫・雑草を利用可能な全ての技術を総合的に組み合わせて防除することです。これには農薬も含まれますが、それ以外の技術を導入することによって農薬使用の軽減や環境リスク抑制を目的としています。中でも高知県では天敵利用による害虫駆除が盛んに行われており、これら天敵生物は農薬取締法では、農薬として扱われています。そのため、その他の農薬と同じように効果や安全性、環境への影響を試験して、農薬として登録されたものが「生物農薬」として販売されています。

 高知県農業技術センターを訪問し生物農薬を使用して栽培されている作物を見学してた結果、私たちは以下のように学びました。施設園芸が中心の高知県において、特に天敵昆虫や交配昆虫の利用を中心としたIPM技術については、全国トップの取り組みに育っています。高知県がそのお手本としたのが、環境保全型農業技術の世界のトップランナーであるオランダでした。オランダは天敵利用を主とするIPM技術や完全閉鎖型の施設園芸により化学合成農薬や化学肥料の環境への付加を抑える技術が発達しています。この20年間、多くの研究員や普及指導員、農業者たちがはるばる海を越えてオランダに技術やノウハウを学びに行きました。これらの地道な交流が実を結び、2009年11月に、高知県とオランダで最大かつ最先端の産地であるウェストラント市との間で、友好園芸農業協定の締結が実現しました。

 このように生態系システムを有効的に活用することにより安全安心で豊かな社会を目指す取り組みが高知県以外でも盛んに行われています。高知県のIPM技術は生物多様性をはじめとする環境の保全活動が人に優しく環境にも優しい、経済的価値ある活動であるということが分かるひとつの事例でした。今回学んだことを基に卒業論文や研究に挑んでいきたいと考えています。

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