こちらに共通ヘッダが追加されます。
  1. 経済学部/経済学研究科ホーム
  2.  > 学生ケーザイレポート
  3.  > 2017年度のレポート(経済構造ヴィジョン転換と地域産業クラスターの創出)

学生ケーザイレポート(2017年度)

18/03/31

経済構造ヴィジョン転換と地域産業クラスターの創出:東京集中に代替可能な産業構成とそれにもとづく「関西(大坂)ルネサンス」の可能性

17

 我々の研究では、産業構造からの視点、都市としての視点、また、過去・現代・未来といった複数の時間軸による視点といった多元的な視点に基づいて、大阪経済を分析することができた。例えば、産業構造からの視点でいえば、かつては重厚長大型の産業中心であったが、現代の大阪は突出した産業がない、つまり、名古屋の自動車産業のような独自産業が存在しない。基盤産業のない都市は持続的な発展が望まれないため大きな問題であるが、一方裏を取れば安定した産業構造とも受け止めることができる。また、都市としての視点でいえば、大阪はかつて「天下の台所」といわれ、日本の経済の中心であった。それが戦後の敗戦から東京に取って代わられ、いまや「東京一極集中」、「大阪の経済的地盤沈下」が叫ばれるようになり、東京と大きく水をあけられている。しかし、これもまた見方を変えると、一都市集中型の国家形成は日本にとって在るべき姿なのかどうか、一都市集中型国家の是非は、今後の日本経済の進展を考えるとこの是非は様々であろう。このような分析から様々な考察を得ることができる。
 大前提として、なぜこのように大阪を分析するのかというと、リニア構想で品川―大阪間と品川―名古屋間の開通時期に大きなギャップが存在し、大阪がますます取り残されていくことと、有事の際、一都市集中型国家が機能不全となることを考慮すると現在の大阪のプレゼンスの低下は問題でありそれを是正する可能性を見出したいというのが研究の目的である。
 こうした問題意識の中で、大阪経済の多元的な分析を進め、この状況を改善する可能性を見出すことができた。私たちの研究の独自性は、このような「多元的な」視点で実態を捉え分析することができたことにある。

.