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荒渡 良

専任教員紹介

荒渡 良 ARAWATARI Ryo

arawatari
研究テーマ 財政政策と社会保障政策に関する研究
研究室 良心館475号室
演習(ゼミ)紹介 マクロ経済学
詳細 研究者データベース(オリジナルサイト)

私の研究は標準的な動学マクロ経済理論に「経済の構成員が政策を投票で決定する」という政治経済学の枠組みを導入することで、一国における社会保障政策や財政政策がどのように形成されるのかを理論的に分析するというものです。
標準的な経済学は社会における経済的な現象の仕組みを明らかにすることで、より良い社会を実現する政策を提示します。しかし、私たちの社会では多くの場合、政策は投票を通じて民主的に選択されます。そして、投票によって選ばれた政策と経済学が提示した好ましい政策が一致するという保証はありません。
新古典派の政治経済学は「政策は投票を通じて決定される」という枠組みを理論モデルに導入することで、どのような経済状況下でどのような政策が投票によって選択されるのかを明らかにします。更に、投票で選ばれた政策と標準的な経済学が提示している政策の違いを分析することで、どのような場合により良い政策が実現しなくなってしまうのかについても明らかにします。
私は動学マクロ経済理論に政治経済学の枠組みを導入した「動学的政治経済学」を専門としており、教育費用、高齢化、借入制約などの要因が、投票によって選ばれる社会保障政策や財政政策に与える影響及び、選択された政策が所得不平等度や経済厚生などに与える影響について理論的な観点から研究しています。

学生へのメッセージ

音楽を真の意味で楽しむためには、音楽のことをよく知っている必要があります。将棋を本当に楽しむためには、将棋のことをよく理解している必要があります。社会もそれと同じで、社会の中で本当の意味で豊かに暮らすためには、社会の仕組みをよく理解する必要があると私は思います。
経済学を学び、自分が生きている社会を良く知ることは、きっと皆さんの人生を豊かなものにする筈です。

演習(ゼミ)

演習テーマ:マクロ経済学


 所得格差が生まれてしまう原因は何でしょうか?どうして豊かな国と貧しい国があるのでしょうか?経済が不況に陥った時,政府や中央銀行が取るべき方策はどのようなものでしょうか?これらの疑問に興味がある人たちには荒渡ゼミナールがぴったりです.このゼミではマクロ経済学全般,例えば所得格差,経済成長,景気変動などについて学習・研究することを目的としています.
 2年次演習,3年次演習ではゼミ生と相談しながら学習対象を選び,マクロ経済学的な考え方や,分析のためのツール(例えば理論や統計)を学びます.意欲のある学生さんはゼミで学んだことを基礎にして,論文コンクールに参加するための共同研究を行ったり,大学の外の人たちとの勉強会に参加したりすることもできます.卒業研究では各自が選んだテーマについての研究を行います.
 最後に,本ゼミナールでは民間企業への就職を目指す学生,公的機関への就職を目指す学生,大学院進学を目指す学生など,どのような進路を希望している学生でも歓迎します.マクロ経済学を学ぶことは,どのような進路に進む人にとっても価値あることだと信じます.

2年次演習

 今後の学習を進めるための基礎体力作りを行います.具体的には,ミクロ経済学,マクロ経済学および経済数学について,基礎的な教科書を用いて学習します.演習は担当教員による講義,および学生による輪読によって進めます.
 また2年次演習では発表と討論の技術についても学びます.主に発表用のスライドを作成する技術,自身の考えを効果的に伝える話術,そして建設的な討論を通じて集団で問題解決を図る方法について学びます.


[履修条件]
特にありません。

3年次演習

 2年次演習で獲得した基礎知識を基にして,より踏み込んだ学習を目指します.ここではゼミ生と相談しながら特定の課題を選び,関連する書籍を読み込むことで理解を深めます.また,必要に応じて理解を手助けするための理論を学習したり,統計ソフトを用いてデータを整理・分析する技術について学んだりします.更に,卒業研究に向けて各自が研究テーマを選ぶ作業も並行して進めます.


[履修条件]
特にありません。

卒業研究

 マクロ経済学に関連するテーマについて,各演習参加者が卒業論文を執筆することを目的とします.テーマは各演習参加者と担当教員が相談をして決定します.また,分析方法は自身が選んだテーマに合わせて,理論的分析・実証的分析のどちらかを選択します.


[履修条件]
特にありません。

関連する科目

既修・併修を強く勧める科目
  • 初級マクロ経済学
  • 中級マクロ経済学
  • 初級ミクロ経済学
  • 中級ミクロ経済学
既修・併修が望ましい科目

特にありません。

関連する演習

学生による「私のゼミ紹介」

 「ゼミ内での発言に対して否定から入ってはならない」それが私たち荒渡ゼミの唯一の決まり事です.この決まり事は私たちを甘やかすためのものではありません.他人の発言を受け止め新しい議論に発展させることは,否定することよりもエネルギーが必要です.
 そんな私たちが荒渡先生から教えを受けているのは所得格差や経済成長などの問題を扱うマクロ経済学です.加えて,論文コンクールに向けての共同研究や,中小企業の経営者の方々を交えたウエブセミナーを開催するなど,課外での活動も積極的に行っています.これらの学習・活動を通じて,経済学部生が身につけるべき分析視覚を日々磨いています.

(2020年度入ゼミ・横山球志)