このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

迫田 さやか

専任教員紹介

迫田 さやか SAKODA Sayaka

迫田 さやか
研究テーマ 所得分配・不平等・貧困についての実証分析
研究室 良心館566号室
演習(ゼミ)紹介 不平等・格差に関する実証研究
HP ホームページ(外部サイト)
詳細 研究者データベース(オリジナルサイト)

私の専門は所得分配・不平等・貧困問題で,社会に内在する課題について計量分析によって把握すべく,調査票の設計から調査データの統計解析までを行っています。
不平等や貧困問題を考える時,私たちがまず注目するのは「個人の所得や賃金」でしょう。しかし,お金が十分あれば間違いなく幸せだと言えるでしょうか。家族がいたり,困ったときの助け合いがあったり,病気をした際に安心して治療が受けられたり・・・私たちの幸せ・不幸せは非金銭的な要因にも依存しており多元的なものであるはずです。

私は,これまで「結婚」「夫婦」という切り口から,我が国の夫婦間に生じてきた所得格差についてデータを用いて実証分析を行ってきました。日本以外では,イギリス,フランス,アメリカ,ドイツなどのデータを用いて幸福感と格差感を決定する社会経済的要因以外に,心理的な要因について明らかにすべく実証分析を行ってきましたが,これは幸福観と格差感が社会や文化によって違って当然と考えられるようになってきたためです。近年では,インドの祭礼を取り上げて,共同体・コミュニティで執り行われるお祭りが人々の幸福にとって持つ意味を明らかにしようとしています。また、医療・健康の問題にも着目して,罹患するのは全くの運という疾患である1型糖尿病を取り上げたり、公開ミクロデータを用いて日本における医療アクセスの不平等性について分析しています。

現実に起きている格差・不平等・貧困問題は広範囲にわたっていて,さらに状況は日々悪くなっているのかもしれません。少しでも実社会の問題解決に貢献できる様に,日々研鑽を続けています。

学生へのメッセージ

自分自身の興味に主体的に取り組むことで,色んな人との出会いや経験があります。
自分で得た知見は,将来どんな道に進むとしても,きっと自身の糧となることと思います。
どのような制度があれば,政策を講じれば,個人の才能を活かしていけるか…学びを通して様々な能力を涵養しつつ,共に研鑽していければ嬉しいです。

演習(ゼミ)

演習テーマ:不平等・格差に関する実証研究


 皆さん、こんにちは。私はこれまで、所得分配論の実証研究-不平等・格差がどのように広がっているか/広がっていないかについてデータ分析をしてきました。具体的には、景気変動がもたらす医療アクセスの不平等や、女性の高学歴化・高所得化がもたらす結婚行動と所得格差への影響、はたまた離婚や不倫がどのような所得階層に生じているかについてのデータ分析などです。
 ご存じのように、所得格差は過去30年間世界の多くの国々で拡大していますが、それを示そうとするとき、いつから・どのように・どんな理由で、という時にデータを用いて示していく方法があります。本演習では、所得格差拡大の真偽・経緯・理由について、統計学や計量経済学の手法や、実際の計量ソフトの使い方、また、どのように書けば意図が伝わるか―アカデミック・スキルズについても一緒に学んでいきたいと思います。
 内容については、ゼミですので皆さんの要望や希望によって変更しても構いません。年次に応じて、就職活動や進路に関して、皆さん方の先輩である本学経済学部OB・OGを招いてお話をしてもらうことも考えています。相談しながら決めていきましょう。
 ゼミを行うにあたって、2点ほど注意してください。①担当者による座学ではなく、学生の皆さんに発表をしてもらう形式を取ります。最初は誰でも発表が下手や苦手ですが、練習の場だと思ってください。②少人数のゼミの中での発表が主になりますので、事情のない無断欠席・無断遅刻は即不合格にします。皆さんの友人関係と同様の対応をお願いします。

2年次演習

 2年次演習では、実証分析に必要な基礎的知識の確認、すなわち①ミクロ経済学の基礎理論②アカデミック・スキルズの確認をしていきたいと思います。担当者が開講する「経済政策2」や「エコノミクス・ワークショップ・プライマリ2-591」を履修していると重複するところがあるかもしれません。ただ、異なるのはこれらの科目の様な座学ではなく、皆さんの報告やレポート提出が主となります。


[履修条件]

3年次演習

 データ分析の教科書や参考書を読んだり、公開データを使ってみたり、統計ソフト(Excel、Stata、R)を使ってデータ分析の勉強をします。グループを作って、学生論文大会に出すことを計画しています。学部内の他のゼミとの交流や、状況が許せば他大学のゼミとの交流・インゼミも行います。


[履修条件]

卒業研究

 卒業研究では、ゼミの中で学んだ手法を用いて、自身が興味を持つ社会問題について研究をしてもらいます。


[履修条件]

関連する科目

既修・併修を強く勧める科目
  • 初級ミクロ経済学
  • 統計学
既修・併修が望ましい科目


履修を勧める2年次演習関連科目
履修を勧める3年次演習関連科目

関連する演習

学生による「私のゼミ紹介」

迫田ゼミは2022年に始まりました。記念すべき1期生(2024年卒業)3名(Hさん・Iさん・Yさん)に以下の質問に答えてもらいました。

① なぜ迫田ゼミへ?

Hさん:実証分析を学び、関心を持っていた教育格差に対する効果的な政策提言を行いたいと考えたためです。

Iさん:日本における経済的な格差を減らすと共に、日本の価値を高めるための施策について研究したかったからです。教授が研究されている罹患するのは全くの運という疾患である1型糖尿病の人への社会保障に関しても興味がありました。

Yさん:最初は「大学を出て身に残ったと言えるものは何か?」と聞かれた際に、統計、データ分析を学んだと言えるようになるためでした。

② 迫田ゼミでの学びで得たものはなんですか?

Hさん:論理的思考力です。具体的には、論文執筆を通して自身が悶々と抱いていた課題意識に対して効果的な政策提言を考察したことや、社会人の方と対談する機会を多くいただけたことで、思考力を養うことができたと感じています。

Iさん:一つ目は、データ分析スキルです。データ分析をする機会が多かったので、データ分析に関する知識を身に着けることが出来ました。二つ目は、コミュニケーション能力です。同志社OBとお話しする機会が多いため、とても貴重な経験ができました。

Yさん:もちろん論文を執筆して得られた学びも多かったですが、一番はその中で生涯にわたって関わる学友を得られたことです!

③ 最も思い出に残っているものはなんですか?

Hさん:4回生の時に行ったゼミ合宿にて白浜に行ったことです。大学入学時にコロナウイルスの影響を大きく受け思っていた生活を送ることができなかった私にとってゼミでの活動はどれも素敵でした。

Iさん:論文大会です。作成する過程で、上手くいかないこともありますが、やり切った時に達成感があります。プレゼン発表では、優秀なゼミの発表も聞き、刺激を受けました。

Yさん:催し事も多かったですが、毎週教室に集まって、大学に居場所があると感じられたことが思い出に残っています。

④ この『学生による「私のゼミ紹介」』を見ている学生さん・保護者の方へ一言お願いします。

 Hさん:迫田ゼミでは学業に力を入れるのはもちろんお花見やシンポジウムの開催など充実した日々を送ることができます!

Iさん:勉強も就活も交流も楽しみたい人には、ぜひ入ってほしいです!

Yさん:大学生活はどんな恩師の下で、誰と関わって過ごすかでまったく違ったものになると思います。同じ大学に通われる方々が、良縁に恵まれることを願っております。