このページの本文へ移動
ページの先頭です
以下、ナビゲーションになります
以下、本文になります

和田 美憲

専任教員紹介

和田 美憲 WADA Yoshinori

和田 美憲
研究テーマ 経済政策、企業戦略に関する理論・実証研究
研究室 良心館368号室
演習(ゼミ)紹介 行動経済学と経済心理学の研究
詳細 研究者データベース(オリジナルサイト)

 ガバナンス構造と経済政策の有効性に関して産業組織論を応用し、インタビュー、アンケート調査、統計的手法などの多様な実証分析を駆使し、国際比較の観点から研究しています。
 ガバナンス構造に関する研究では特に国際比較に重点を置き、いわゆる「日本的経営」と称されてきた日本特有の経営スタイルの新たな展開の可能性について検討しています。最近では、経済システムが似ていると言われているドイツと日本の企業構造と経営戦略を比較することで資本主義における「企業の理想像」を模索しています。ドイツでの現地調査の結果から、日系多国籍企業のガバナンス構造や経営戦略が、一般的な多国籍企業論では捉えられないことが示されました。また国際間でガバナンス構造に違いがあるのは、労働者の働く意欲(ワークモチベーション)や人的資源管理に国際間で違いがあるからだということも私の研究から明らかになってきました。
 経済政策に関する研究では近年の環境問題やインターネットビジネスなどで注目を集めている「外部性」についての分析と公的資金による企業再生についての分析を行っています。「外部性」として扱われる経済現象は様々で環境汚染や公害あるいは混雑などは「負の外部性」と呼ばれています。またネットワークへの加入者が増大することで参加者全員の便益が向上するネットワーク外部性は「正の外部性」として捉えることができます。私の研究では外部性の種類や特徴について分類化を行い、その分類された外部性に対応する経済パフォーマンスや政策的含意について議論を展開しています。「企業再生」に関する研究では、政策的に企業再生を行うことで社会的に望ましい状況になるにはどのような制度や経済的基準、そして手続きが必要であるのかを検討しています。

学生へのメッセージ

経済問題は身の回りにたくさんあります。まず疑問を持ち、その疑問を解いていく方法を経済学の中に見出してみてください。

演習(ゼミ)

演習テーマ:行動経済学と経済心理学の研究


 行動経済学は従来、経済学で想定してきた合理的人間行動、すなわち効用最大化行動が必ずしも成立しないさまざまな状況を分析する分野である。とくに実験やインタビュー、サーベイなどを通じて人間行動の本質を探究することが目的である。経済心理学も同様に経済活動における心理的な影響について実験などを通じて分析する分野である。実際の経済活動の中には、自己の利益を犠牲にして、他者や社会のために行動することがあることも確認されている。しかしながらその行動の心理的なメカニズムはまだ完全には分かっていない。さらに宗教活動を経済活動の1つとみなした場合、その目的や動機はさまざまであり効用最大化では説明できない心理的作用も含まれている。
 演習ではこれらの分野で発見された経済活動や経済活動への心理的作用の特徴について学ぶ。また実際に実験やサーベイなどを行うことで、経済活動の新たな特徴の発見を目指す。経営戦略、マーケティング、宗教行動などの具体的な事例を取り上げ、国際比較を行い、日本人に特有な社会的行動や価値観があるのかも検討する。

2年次演習

経済学で想定されている人間行動と現実的な人間行動との違いを確認するため、ミクロ経済学の復習と経済学の古典文献を確認しながら、行動経済学のテキストを読む。


[履修条件]
日本経済入門、初級ミクロ経済学

3年次演習

行動経済学のテキストをさらに読み解き、不合理とみなされた人間行動のメカニズムを、実験やサーベイを通じて模索する。また経営者へのインタビューを通じて新たな経済行動の原理の発見を目指す。


[履修条件]
「環境と資源」を履修済み
日本経済入門、初級ミクロ経済学

卒業研究

各自で自由にテーマを決め、卒業研究の作成を行う。その過程で仮説の検証方法、参考文献の使い方、データや資料の利用方法について学ぶ。


[履修条件]

関連する科目

既修・併修を強く勧める科目
  • 基礎演習
  • 日本経済入門
  • 初級ミクロ経済学
  • 統計
既修・併修が望ましい科目
  • 宗教経済1、2
履修を勧める3年次演習関連科目

関連する演習

学生による「私のゼミ紹介」