小林 千春
専任教員紹介
小林 千春 KOBAYASHI Chiharu

研究テーマ | 日本経済とネットワーク産業 |
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研究室 | 良心館369号室 |
演習(ゼミ)紹介 | 企業・産業に関する経済分析 |
詳細 | 研究者データベース(オリジナルサイト) |
私は、ネットワーク産業に関する経済分析に取り組んでいます。私の研究の1つの柱は、ネットワーク産業について、実際のデータ及び計量経済学の手法を用いて実証的に分析することです。例えば、電力産業について①料金規制の下で効率的な生産が行われているかどうか、②日本と諸外国の電気事業の費用構造にどのような違いが存在するか、③規模の経済性が存在するかどうか、といったテーマに取り組んできました。研究のもう1つの柱は、理論的研究です。最近注目されている概念として、「ネットワーク効果」というものがあります。こうしたネットワーク効果や規制改革などが企業行動や競争優位にどのような影響を与えるのか、といった点について分析しています。
ネットワーク産業を理論と実証の両面から分析することによって、ネットワーク産業の今後のあるべき姿について何らかの提言が出来れば、と思いながら研究を行っています。
学生へのメッセージ
大学時代に論理的思考能力を育成し、問題の本質を見極める目を養って下さい。経済学的な考え方は、即効性はなくても社会に出てから必ず役に立つはずです。
演習(ゼミ)
演習テーマ:企業・産業に関する経済分析
本演習では、主に2つのことに取り組みます。第1は、データ分析です。企業・産業・経済の現状及び諸課題について、ミクロ経済学・産業組織論の知識、統計分析手法などを用いて分析します。第2は、大会参加(経済学部・経済学会主催のディベート大会、ビジネスアイデア大会など)です。演習では、基礎的な内容を勉強した後で、グループワークやディスカッション、論文作成などを通して学びを深め、課題を設定して分析する力やプレゼンテーション力などを高めていきます。また、ディベート大会やビジネスアイデア大会に参加することを通して、座学では得られにくい多様な力を養います。
2年次演習 |
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企業・産業を対象とした分析をする際に有用な各種データベースの使い方について学びます。特に、企業の財務データが収められたデータベースOsiris(Moody’s社)を用いた分析の前段階として、Osirisからのデータの取得方法、及び主要な財務指標について学びます。また、学外のビジネスプランコンテストに参加する予定です。コンテストに向けた勉強や準備も行います。 [履修条件] |
3年次演習 |
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データ分析ならびに経済学部・経済学会主催のディベート大会・ビジネスアイデア大会への参加を行う予定です。具体的には、データベースOsiris(Moody’s社)から実際に取得したデータを用いて、グループで財務指標に関する国際比較分析をします。また、統計分析ソフトを用いてより専門的な分析を行い、秋学期に予定している他ゼミとの合同論文報告会に向けて準備します。合同論文報告会では、グループメンバーで分析するテーマ、分析手法を決定します。 [履修条件] |
卒業研究 |
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2年次演習や3年次演習での学習を踏まえて、各自が選択したテーマについてデータ分析を行い、論文を作成します。卒業研究では、テーマに関連した基本的な文献の発表、中間報告、最終報告などのステップを踏みながら、卒業論文を完成させます。 [履修条件] |
関連する科目
既修・併修を強く勧める科目
- 初級ミクロ経済学
- 産業組織
- 統計
- 計量分析実習
既修・併修が望ましい科目
- 計量経済学
- 経済数学
- 統計実習
関連する演習
学生による「私のゼミ紹介」
小林ゼミは、ビジネスアイデア大会やディベート大会への出場や 論文発表会に向けたデータ分析など幅広い分野の活動に取り組んでいます。1月に行われた迫田ゼミ・竹廣ゼミとの論文発表会では、私の班は日本の観光消費額に関する実証分析を行いました。統計解析ソフトを用いて、主成分回帰分析やパネルデータ分析などの分析を行いました。私は、授業で、計量経済学に関する授業を多く受講しており、そこで得た知識を実際に活用し、発表まで行える機会をゼミで提供していただき、非常に良い経験になりました。また、今年度行われたビジネスアイデア大会では、小林ゼミ3年連続となる優勝と準優勝を受賞することができ、ディベート大会では、8連覇を達成しました。これらすべての活動では、先生やSAの先輩方にいつでも相談・アドバイスができる環境が整っており、手厚くサポートをしていただき、とても感謝しています。小林ゼミでは、このサポートを受けた学生がそれを後輩に伝えるという良い循環が生まれており、長い間続けて結果を残せている要因であると実感しています。私個人としても、ゼミ活動で得た経験を活かしながら今後も学びを深めていきたいと思います。
(『同経会報』No.90より一部修正して転載)