山本 和博
専任教員紹介
山本 和博 YAMAMOTO Kazuhiro
研究テーマ | 国際経済学、空間経済学 |
---|---|
研究室 | 良心館577号室 |
演習(ゼミ)紹介 | 大都市はなぜできるのか |
詳細 | 研究者データベース(オリジナルサイト) |
大雑把に言うと、異なる国の間、もしくは異なる地域の間で財を交換することが「貿易」です。私は、貿易が人々の生活に与える影響について研究しています。
貿易が行われていない世界を考えてみてください。そこでは、人々は着る物や食べるものなど全ての財を自分の住んでいる地域内で調達しなくてはなりません。人々は木の実を集めたり、食べ物になる植物や動物を採集したりしなくてはなりません。不得意な活動であっても全てを地域内に住む人々がやらなくてはならないため、物を作る生産性は低いまま停滞します。また、他の地域では作られているが自分の地域では作れない物を買ってくることも出来ません。例えば、京都で新鮮な海の魚を食べることは不可能になります。さらに、多くの人々が一か所に集まって住むとたちまち食べ物が不足するでしょう。したがって、人々はある程度分散して住む必要があります。
つまり、貿易がない世界では貧しいまま生活水準は上がらないし、自地域で生産される限られた物しか消費出来ず、人々が集まって住んでいる都市も生まれないのです。人々は貿易があるおかげで高い生産性で作られた多種多様な財を消費することが出来る大都市での生活を楽しむことが出来ます。
このように、貿易は人々の生活に大きな影響を与えています。人々が得意なことに特化し、生産性を上げることを可能にしますし、自分が作っていない物を消費することも可能にします。さらに、人々が集まって住むことを可能にすることによって、知恵を交換して新しい事物を発見することを可能にもします。
私は①貿易が大都市の規模に与える影響、②貿易が少子化に与える影響、について主に研究しています。
学生へのメッセージ
世の中が自分に何かをしてくれるかを考えるのではなく、自分が世の中のために何を出来るかを考えてください。世の中のために自分が出来ることが自分の得意なことだと思います。
演習(ゼミ)
演習テーマ:大都市はなぜできるのか
日本は1億2000万人の巨大な人口(2021年現在、世界第11位)を抱えています。この膨大な人口が大都市が生まれる源泉になっているのは間違いありません。しかし、いくら膨大な人口がいようとも、人々が特定の地域に集まって住まなければ東京のような巨大都市は生まれません。つまり都市が生まれる理由を考えるということは、人が集まって住む理由を考えるということなのです。この演習では、大都市が生まれる理由を考えてみたいと思います。
2年次演習 |
---|
2年次演習では、今後の学習を進めるために、ミクロ経済学の学習を行います。それと並行して、都市経済学の基礎的な文献の学習をします。演習は担当教員による講義と学生による輪読で進めます。 [履修条件] |
3年次演習 |
---|
2年次演習で獲得した基礎知識を基にして,空間経済学の学習を進めます。ここではゼミ生と相談しながら特定の課題を選び,関連する書籍を読み込むことで理解を深めます。 [履修条件] |
卒業研究 |
---|
各自が興味を持つテーマを研究してもらいます。 [履修条件] |