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2022年度のレポート(インフラ整備と地域経済(神戸淡路鳴門ルートを中心にして))

学生ケーザイレポート(2022年度)

インフラ整備と地域経済(神戸淡路鳴門ルートを中心にして)

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 私たちは南あわじ市における新しいワーケーションの可能性ということで研究を進めてきた。まず、活性化に成功している地域を参考にすることが重要であると私たちは考えた。そこで近年、メディアなどに取り上げられ、地域活性化に成功している淡路市に注目した。淡路市が地域活性化に成功しているのはその立地による企業誘致が成功しているからであることが明らかになった。淡路市は神戸市や大阪市などの大都市に近いという立地を持つ。そして、コロナ禍以降、リモートワークの推進によって、都市部で働く必要性が低下した。そのことが追い風となり、淡路市に拠点を移す企業が増え、それが地域活性化に繋がっていることが明らかになった。また、淡路市は2008年から企業誘致に力を入れており、その長期的な取り組みの影響も大きいと言える。
 その一方で同じ淡路島の中においても南部の南あわじ市はそういった恩恵を受けることができず、淡路市との格差が生じている状態だった。そこで南あわじ市の地域活性化を通じて、淡路島が一体となって活性化できることを目的にした。
 そこから私たちは南あわじ市の分析に着手した。課題としては人口減少や農業の人手不足などが挙げられ、主要産業は食料品製造業であることが明らかになった。この主要産業を活かした地域課題解決の施策として、私たちは農ケーションを提案した。農ケーションとは、農業とワーケーションを掛け合わせた造語である。都市部からワーケーションをしにきた人々が滞在中に農作業に従事する。これによって、関係人口の創出や農業の人手不足を解消することが目的である。また、人手不足の解消によって、農業の生産額が増加するとそれに伴って、主要産業である食料品製造業の生産額も増加するのでより大きな経済的な効果が期待される。