2023年度のレポート(北海道の半導体拠点による大規模インフラ投資によって、喜茂別町はどのような都市と生活基盤を定着させるのか)
学生ケーザイレポート(2023年度)
北海道の半導体拠点による大規模インフラ投資によって、喜茂別町はどのような都市と生活基盤を定着させるのか

本研究プロジェクトでは、北海道ニセコ町を取り上げており、外国人との共存、自然環境の維持の2点を研究の導入部分とし、研究を進めている。実際にニセコ町役場を訪問し、ニセコ町という地域についての理解を深め、地域の課題解決に向けての施策を検討した。
ニセコ町は豊かな自然環境を基盤とし、現在の農業や観光業といったニセコ地域の経済を支えているため、今ある自然環境が崩壊すれば、産業基盤が失われ、地域の方々の暮らしを保つことができないのである。そこで、私たちは、ニセコ町の目指すべき姿として、産業基盤が失われないように選ばれ続ける観光地にするために、通年型観光地を提案する。ニセコ町の現状として、観光客が夏と冬に集中し、その間の時期である6月と11月が閑散期となっている。この時期に観光入込客数増加の施策を検討することで、通年型観光地につなげることができると考える。
閑散期の観光入込客数増加の施策について、(1)LUPICIA関連事業の実施、(2)電動キックボード・レンタサイクルの推進、(3)マラソン大会の実施、を提案する。(1)について、LUPICIAは本社がニセコ町にある、世界のお茶専門店である。だが、LUPICIAの認知度は低めであるため、認知度を拡大させるために北海道銘菓やホテルとの共同事業を行い、その後LUPICIAカフェや工場見学を実施することで、閑散期にも訪れるきっかけになると考える。(2)について、ニセコ町の公共交通機関は脆弱であるため、環境にも優しい、電動キックボードやレンタサイクルを取り入れることで、夏の繁忙期や閑散期である春や秋に公共交通機関の脆弱さを解消できると考える。(3)について、マラソン大会は12~3月といった涼しい時期に行われることが多いが、ニセコ町は6月や11月でも比較的涼しい気候であるため、開催しやすいと考える。
以上の施策から、ニセコ町が通年型観光地になることで、ニセコ町の地域経済の基盤を支え続けることが期待できる。