2023年度のレポート(ピーコック魔法瓶工業株式会社様との商品開発)
学生ケーザイレポート(2023年度)
ピーコック魔法瓶工業株式会社様との商品開発

本プロジェクトにおいて、私たちはピーコック魔法瓶工業株式会社様とボトル開発を行わせていただきました。昨今、ペットボトルの不法投棄について問題視が一段とされるようになってきた一方で、マイボトルを所持、持ち歩くZ世代の割合は低水準であるのが現状です。そこで、「大学生のマイボトル所有率No.1」を掲げ、大学生に持ち歩いてもらえるボトルの商品開発に至りました。
まず、大学生がどのような原因(バグ)によりボトルを持ち歩かないのかを各班で特定し、ソリューションを考案いたしました。一例に、「重くて大きいため持ち運びが面倒」がバグとして挙げられ、それに対し「ステンレス素材ではなく、飲み口以外はプラスチック素材にし、容量も少ないものにする」というソリューションを提案しました。またそれを後押しする理由として、コスト低下によりアンカリング効果(先に提示されている情報が基準となることで、後から提示される情報の印象が変化すること)の発生が見込まれ、購買意欲を向上させることができるという行動経済学の視座を挙げさせていただきました。こうした作業を繰り返し、結果として350mlの、フタのカスタマイズが可能なプラスチックボトルを開発することに決定いたしました。その後、ボトルのカラーリングやフタの形状選択等、詳細部分の決定を行い、現在は販促におけるマーケティング方法の選択等を行って最終調整をしている段階です。完成したボトルのローンチは今年の夏頃を予定しております。
本プロジェクトを通して、SDGsに貢献しながらも、慈善ではなくコストや売上を考慮し、企業の存続・成長に寄与する商品を開発するという両輪の実現の難しさを体感いたしました。最後に、本プロジェクトに長きにわたって大変ご助力いただきましたピーコック魔法瓶工業株式会社の社員の皆様、新関三希代教授、北川雅章教授に厚く御礼申し上げます。