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2023年度のレポート(都市経済の中で果たしてきたデパートの役割と今後の展開)

学生ケーザイレポート(2023年度)

都市経済の中で果たしてきたデパートの役割と今後の展開

デパートは付加価値の高い高額商品を扱っている点と昔からの受け継がれてきたブランド力や信頼が根強い点の二つの特徴がある。それを強みに江戸時代に創業された呉服店を皮切りに始まったデパート業界は売り上げを伸ばしてきた。しかし、時代の移り変わりによる販売法や顧客の形態の変化が影響し、デパート業界は売り上げを年々落としている。今後、売り上げを伸ばすためにはこれまでのデパートの強みを生かしながら成長する必要がある。本プロジェクトではこれまでデパートが都市経済の中で果たしてきた役割を再確認すると共に今後の展開について研究した。

デパートの現状は、業界大手も売り上げを落としている。デパート業界の規模が縮小しているのは、3点の要因があると考察した。1点目が消費者の消費マインドとデパートの高級志向の乖離していること、2点目は他の小売業が成長していること、3点目はインターネットの普及によるネット販売が普及し始めたことである。

デパートに勤める人々はどう感じているのか。大丸京都店の営業推進部部長である岡本様へインタビューを行い、調査すると、4つの新たな発見があった。ターゲット層が縮小していること、デパートのEC事業には限界があること、北海道物産展の利益率は低いということ、京都に密着した店づくりを行うことで他店舗との特徴を出していることの4点である。

インタビューから、ターゲット層を定めることが重要であると考察した。これまでの主な顧客である富裕層やインバウンド需要による外国人観光客をはじめ、新たに若い年代の富裕層の獲得を狙うことで顧客の幅が広がると考察した。また、デパートの“らしさ”をより引き出しながら地域密着型を目指すことも必要であると考察した。

これらの点から、若い年代の富裕な家庭を呼び込み、デパートのブランド力や信頼を活かしつつ地域密着することで現状を打破し、今後成長を目指すことができると結論づけた。