2024年度のレポート(不動産有効活用についての提言)
学生ケーザイレポート(2024年度)
不動産有効活用についての提言

本プロジェクトでは、空き家問題の解決を目的とし、空き家の有効活用によって新たな価値を生み出す提案を行いました。近年、人口減少や少子高齢化、都市部への人口集中により空き家問題が深刻化しており、治安の悪化や災害時のリスク増加、景観の喪失といった社会的課題が発生しています。こうした課題を解決するため、空き家の活用方法を検討し、不動産企業に対して2つのビジネスモデルを提案しました。
まず、シェアハウス案では、空き家を改装し、学生向けのシェアハウスとして運営することを考えました。このモデルでは、不動産企業が空き家を購入・所有し、学生団体が入居者を募集します。入居者は家賃を不動産企業に支払い、不動産企業から学生団体は入居者募集やイベント運営の報酬を受け取る仕組みです。このビジネスモデルにより、学生団体は利益を得て、今後の運営資金として活用できます。
次に、新規立案として、空き家となっている賃貸物件を利用し、高校生と地域の飲食店が相互に利益を得られる事業を考えました。具体的には、学生団体が高校生向けに受験相談イベントや自主学習スペースを提供し、その利用料を収益源とします。また、地域の飲食店やイベント主催者に対して広告活動を行い、宣伝費を受け取ることで追加の収益を確保するビジネスモデルとしました。
プロジェクトの最終発表では、不動産企業の方々から「修正が必要な点はあるものの、9か月間の活動を通して実現性の高い提案となった」との評価をいただきました。この評価を受け、私たちは実際に事業として成立させるための課題と改善点を認識し、より具体的な計画の策定が必要であると感じました。
本プロジェクトを通じて、不動産に関する知識だけでなく、ビジネスモデルの構築や事業の価値・施策の効果を見極める重要性を学びました。さらにチームで意見を出し合いながら進めるプロセスを通じて、柔軟な発想と実行力の重要性を実感しました。