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2024年度のレポート(2024年度里山きゃんぱすプロジェクト)
学生ケーザイレポート(2024年度)
2024年度里山きゃんぱすプロジェクト

本プロジェクトは、「里山キャンパスプロジェクト」というテーマで実施した。本活動は2004年から継続されており、奈良県生駒市での里山保全を目的としている。生駒市では、高山町第二工区における人口増加、土地の荒廃、高齢化といった問題に対し、実現可能な対策を講じている。本プロジェクトでは、その一環として耕作放棄地の再生や雑木林の管理を担っている。
また、本プロジェクトでは地域の小学生やその家族を招き、環境教育の一環として自然の大切さを伝える活動も行った。特に重要な取り組みの一つとして、稲作体験を実施した。春から秋にかけて、稲作の年間サイクルを三つの段階に分けて体験してもらった。具体的には、6月の田植え、10月の稲刈り、11月の収穫祭を通して、苗を植えるところから収穫し、食べるまでの過程を学んでもらった。この体験では機械を使用せず、すべて手作業で行うことで、農作業の大変さを知り、食への感謝の気持ちを深めるとともに、自然とのふれあいを通じて環境保全の意識を高めることを目的とした。また、私たち経済学部の学生もこの活動を通じて、経済の基盤である一次産業を実際に体験し、「生産者と消費者の関係性」について考える機会を得た。
一方で、活動を進める中でいくつかの課題も明らかになった。特に、獣害の影響で稲の収穫量が当初の想定よりも減少してしまった点は、今後の改善すべき課題である。今後は効果的な対策を講じ、より持続可能な活動へと発展させていくことが求められる。
今後も里山の保全活動を継続し、日本の自然環境の保護と、人と自然が共生する地域の維持に貢献していきたいと考えている。