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2024年度のレポート(ホテル産業と地域活性化)

学生ケーザイレポート(2024年度)

ホテル産業と地域活性化

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 私たちは「ホテル産業と地域活性化」というテーマで研究を行った。
 現在、大都市に人口が集中し、経済の中心となっている。このような状況で地方都市が経済的に生き残るには自ら利益を生み出す力が求められる。私たちは地方都市が利益を生み出す上で重要な要素の一つとして観光業に着目した。観光業に関連する産業の中でも、衣食住にわたる幅広いサービスを提供する宿泊業は、特に地域への波及効果が大きいと考え、研究対象とした。
 宿泊施設にも様々な形態があるが、今回は、地域資源を活用したサービスを提供し、その土地の魅力を発信するホテルを「地域密着型ホテル」と定義し、地域に与える影響を調査した。
 実地研修では、地域資源を活かす取り組みや観光地ではない場所にホテルがあるという点に注目し、セトレグループのホテルを訪問した。ホテルでの長時間滞在を想定し、ホテル内に地域の魅力を多く取り入れることで、地域資源を効率よく楽しんでもらうことが狙いだ。しかし、ホテル内の体験を充実させると、ホテル外での消費が少なくなり、ホテルをきっかけに地域を訪れる人が増えても、経済的な地域貢献は不十分だと考えられる。
 また、東大阪市の布施商店街にあるSEKAI HOTEL Fuseにも訪問した。このホテルは、客室、食事、お風呂が商店街に分散しており、商店街の活性化が期待できる。このコンセプトが特徴的であり、話題性がある一方で、東大阪は大阪市や奈良に近く、この地域に目的がある利用者も多い。布施に興味が向いておらず、ホテルが商店街の売り上げに貢献できていないことがわかった。
 これらのホテルは話題性などの社会的価値はあるが、売り上げなどの経済的価値は課題が残る。地域密着型ホテルの運営には地域資源が必須であるため、経済的価値を生み出すための取り組みが必要だと考えた。その地域で宿泊客の消費を増やす取り組みを提案する。