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2025年度のレポート(なぜその地域は衰退し、その後回復したのか)

学生ケーザイレポート(2025年度)

なぜその地域は衰退し、その後回復したのか

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 私は今回静岡県の熱海市に焦点を当てて研究した。その中で、テーマを「なぜその地域は衰退し、その後回復したのか」と設定した。
 本研究を通じて明らかにした範囲は以下の三点に集約される。
 一点目は、熱海の衰退は、バブル崩壊による不動産価格の暴落という外部要因に加え、団体旅行から個人旅行への転換という市場の変化に既存のビジネスモデルが適応できなかったという内部構造の問題が複合的に作用した結果であることを、1969年の約530万人から2011年の約247万人への減少のように、宿泊客数の変遷の数値を用いて特定した 。
 二点目は、復活のプロセスをフェーズ1:財政立て直しとフェーズ2:観光産業の復活の二段階に分け、それぞれの具体的施策とその効果を解明した。特に行政による徹底した人件費・事業費削減が、株式会社machimori等による空き家リノベーション等の民間主導のエリアマネジメントが機能するための前提条件となったことを明らかにした。
 三点目は、現在の熱海が、表面上の観光客数は最盛期に近い水準まで回復しているものの、産業構造としては依然として「宿泊業・飲食サービス業」への過度な特化(従業者比率を見ても全国平均の約4倍)が続いており、依然として移出産業の多様性を欠いているという構造的課題を浮き彫りにした。これにより、表面上は熱海市は財政を立て直し、産業も完全に復活したように見えるが、実際には財政面は依然国庫支出金等に依存しており、立て直しができているとは言い難い状況であることを指摘できた。
 本研究で得た知見は次の卒業研究でも活かしたい。