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2025年度のレポート(姫路交通の今と未来~神姫バスの実態に迫る~)

学生ケーザイレポート(2025年度)

姫路交通の今と未来~神姫バスの実態に迫る~

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 本研究は、全国的に深刻化している地方路線バス事業の赤字問題を背景に、兵庫県姫路市における神姫バス株式会社の市バス事業を対象として、バス事業単体での黒字化および持続可能性向上の可能性を検討することを目的とした。少子高齢化や人口減少、運転士不足といった構造的課題が進行する中、地方都市における公共交通の維持は喫緊の社会課題となっている。
 本研究では、全国のバス事業動向を整理した上で、都市的機能と郊外的特性を併せ持ち、高齢化率も全国平均に近い姫路市を分析対象として選定した。このような地域特性を有する姫路市の事例は、他の地方中核都市にも応用可能性が高いと考えられる。定量的分析では、全国的にバス利用者数および運転士数が長期的に減少傾向にあることを確認した。また、人件費が運送原価の約6割を占めており、単純なコスト削減による抜本的な収支改善には限界があることを明らかにした。
 加えて、神姫バス株式会社モビリティ推進室へのインタビュー調査を通じ、貨客混載や補助金活用などの既存施策は一定の効果を持つものの、バス事業単体での黒字化には至っていない現状を把握した。これらの分析結果を踏まえ、本研究では海外事例を参考に、ピーク時とオフピーク時で運賃に差を設ける変動運賃制の導入を提案した。
 収益シミュレーションの結果、特定路線において変動運賃制を段階的に導入した場合、混雑緩和を図りつつ、既存の運行本数を維持したまま約6%の収益増加が見込まれることが示された。この手法は、運転士不足という制約条件下でも実行可能であり、他地域への展開可能性も高いと考えられる。以上より、補助金や新規事業に過度に依存するのではなく、需要の時間的偏在に着目した運賃設計の見直しが、市バス事業の持続可能性向上に有効であることを示した。一方で、利用者行動の変化や実証実験の規模については、今後段階的な検証が必要である。