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2025年度のレポート(海外における先端AI・ICT技術の社会実装に関する動向の現地調査)

学生ケーザイレポート(2025年度)

海外における先端AI・ICT技術の社会実装に関する動向の現地調査

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 本プロジェクトでは、国内のAI・ICT利活用の動向に加え、サンフランシスコ・ベイエリア、とりわけシリコンバレー地域におけるICT利活用の実態を調査した。Computer History Museum、Stanford University、Google Visitor Experience、Apple Park Visitor Center等を視察し、関係者へ取材を行った。私たちは日頃から国内のICT動向を把握しているが、海外は文献やオンライン情報に依拠することが多い。現地調査により、技術の社会受容過程や運用上の工夫、意思決定に影響する地域特有の環境を体感的に把握できた。
 あわせて、ICT利活用が活発な交通・金融・エンターテインメント・小売の4分野を比較した。交通では、Googleの自動運転プロジェクトを母体とするWaymoのロボタクシー運用が進展し、UberやLyftと併存しながら移動のオンデマンド化が広がっていた。金融では、NFC対応機器の普及を基盤に、Apple Pay、Google Pay、Samsung Payなどのモバイルウォレットが広く利用され、店舗・オンライン・公共交通での決済統合が進んでいた。エンターテインメントでは、オンライン購入からウォレット連携によるチケットレス入場が普及し、カジノ産業では入出金や遊戯の一部機械化による省人化が進展していた。小売では、Walmartなど主要企業で需要予測、在庫同期、セルフレジ、チェックアウトレスの導入が進み、BOPISやカーブサイドピックアップが普及していた。各分野に共通して、決済インフラの連携、プライバシー配慮設計、限定エリアでの迅速な実証と段階的展開という実装プロセスが確認できた。
 本プロジェクトの成果は2点に整理できる。第1に、シリコンバレーを中心とするICT産業エコシステムが、技術開発のみならず実証環境・資本・市場・規制が相互に作用する構造として機能していることを具体的に理解できた点である。第2に、日米の社会実装の共通点と相違点を整理し、日本適用の制度的・市場的条件を明確化できた点である。以上の知見は、「ICTがわかるビジネスパーソン」としての応用力の基盤となり、今後の提案立案および実装判断に資する成果である。