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専任教員紹介
二神 孝一 Koichi Futagami
研究テーマ | 経済成長論、行動経済学の理論的な応用 |
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研究室 | 良心館585号室 |
演習(ゼミ)紹介 | マクロ経済学とその応用 |
詳細 | 研究者データベース(オリジナルサイト) |
研究分野の主たるものは経済成長論です。現在まで研究してきたテーマとしては公共資本、知的所有権の保護強化が経済成長に果たす役割です。知的所有権の保護に関しては特許制度がその役割を果たしています。その保護強化のあり方について研究してきました。また、人口動態と経済成長の関係でも研究を行なってきました。長期的な人口成長率の変動を説明するモデルの構築も行ないました。
現在行なっている研究テーマは三つあります。第一は、行動経済学のマクロ経済学への応用です。個人の将来に対する割引率が効用の源泉によって異なる場合に、これまでに経済学で得られた結果がどのように変化するかについて研究しています。例えば、消費税は価格体系に歪みをもたらすので望ましくないのですが、消費の効用と労働の不効用に適用する割引が異なる場合は望ましくなります。第二は、多くの先進資本主義諸国が苦しんでいる債務問題についてです。各国の政府は債務を削減するために財政再建ルールを定めています。このルールはEUと日本ではかなり異なっています。現在研究しているのは、このルールの差が経済の安定性にどのような影響を与えるかを明らかにしようとしています。現在得られている結果は、EUルールは経済を安定化させるが、日本のルールでは多くの場合に経済が不安定化するというものです。第三は、AIなどによるオートメーション化は所得の分配にどのような影響を与えるかというものです。生産工程の自動化により労働の必要性が低下してゆくとき労働分配率は低下しそうです。しかし、オートメーション化が必然的に労働を排除するとは限りません。排除される労働もありますが、一方で必要とされる労働もあるはずです。したがって、オートメーション化のプロセスで経済主体の分配関係がどのようになるかについて明らかにする必要があると思われます。現在この問題を分析するためのモデルビルディングを行なっています。
現在行なっている研究テーマは三つあります。第一は、行動経済学のマクロ経済学への応用です。個人の将来に対する割引率が効用の源泉によって異なる場合に、これまでに経済学で得られた結果がどのように変化するかについて研究しています。例えば、消費税は価格体系に歪みをもたらすので望ましくないのですが、消費の効用と労働の不効用に適用する割引が異なる場合は望ましくなります。第二は、多くの先進資本主義諸国が苦しんでいる債務問題についてです。各国の政府は債務を削減するために財政再建ルールを定めています。このルールはEUと日本ではかなり異なっています。現在研究しているのは、このルールの差が経済の安定性にどのような影響を与えるかを明らかにしようとしています。現在得られている結果は、EUルールは経済を安定化させるが、日本のルールでは多くの場合に経済が不安定化するというものです。第三は、AIなどによるオートメーション化は所得の分配にどのような影響を与えるかというものです。生産工程の自動化により労働の必要性が低下してゆくとき労働分配率は低下しそうです。しかし、オートメーション化が必然的に労働を排除するとは限りません。排除される労働もありますが、一方で必要とされる労働もあるはずです。したがって、オートメーション化のプロセスで経済主体の分配関係がどのようになるかについて明らかにする必要があると思われます。現在この問題を分析するためのモデルビルディングを行なっています。
学生へのメッセージ
19世紀以降に発展してきた経済学は物理学や医学に比べるとまだまだ成熟している学問ではありません。しかし、これまでの研究により多くのことも明らかになってきました。ただ、社会経済現象は人々にとって身近であるため訓練されていない素人がいろいろなことを語ることができます。学生の皆さんはしっかりとした経済学の知識や考え方を学ぶことにより何が正しくて何が正しくないのかを切り分けることができるようになるはずです。積極的に学ぶことで経済学の知恵を生かせるようになってください。
演習(ゼミ)
演習テーマ:マクロ経済学とその応用
マクロ経済学を学び、それを現実の経済を見るための視点として役立てられるようになることを目指します。そのために必要となる基本的な道具として経済主体の最適化行動、またその集大成としての動学的なアプローチによる経済分析を行なえるようになることが演習の第一の目標です。その上で経済政策のあり方を議論して、経済政策のあるべき姿を考えます。
2年次演習 |
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現代的なマクロ経済学の基礎を学びます。経済主体の行動を分析する方法を身につけ、それらを統合する市場の役割について学びます。家計(消費者・労働者・投資家)の行動、企業の行動を考察し、それをつなげる資産市場について学びます。最終的に経済全体の市場についてその役割を理解できるようになることを目指します。 [履修条件] |
3年次演習 |
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マクロ経済政策におけるいくつかの論争になっているテーマについて議論します。財政再建の在り方について、財政赤字は持続可能か、年金システムのあるべき姿についてなどです。これらの問題についてマクロ経済モデルをベースにした視点から考察してゆきます。 [履修条件] |
卒業研究 |
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[履修条件] |
関連する科目
既修・併修を強く勧める科目
- 初級ミクロ経済学
- 初級マクロ経済学
既修・併修が望ましい科目
- 中級ミクロ経済学
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